徒歩で!電車で!カロッツェリア車載専用Wi-Fi「DCT-WR100D」の実際の使い心地について報告します。

Wi-Fi導入

はじめに

 愛車で常時ネット接続型のナビを動かしたり、車内での動画、音楽再生に相性ぴったりのWi-Fiといえば、パイオニアのカー用品ブランド、カロッツェリアから発売されている車載専用Wi-Fi「DCT-WR100D」ですが、今回はその使用感をレポートします。

画像引用先:カロッツェリアホームページ

今回紹介していますDCT-WR100Dですが、2024年9月に後継機DCT-WR200Dの発売が予定されています。後継機の最大の特徴は停止中の救済措置が、

DCT-WR100D DCT-WR200D
エンジンスタート直後 30分 2時間
停止後 1時間 2時間

とUPグレードされるようですので、これから購入するなら、断然DCT-WR200Dでしょう。

但し、DCT-WR100Dについても、9月以降のアップデートで、同様の時間になるようですので、現在100Dをお使いの方もひと安心です。

 

1 導入時期

 僕がDCT-WR100Dを導入したのは、2022年12月~現在(2024年4月)です。

 2022年11月のAmazon Black Fridayセールで購入いたしまして、1年以上使用した上での感想となります。

 

2 導入に至る経緯

 最初に、何故この様な車載専用Wi-Fiを導入するに至ったのか、その経緯を簡単に説明させて下さい(読み飛ばしてもらっても結構ですが・・・)。

(1)レンタルWi-Fiの終焉

 僕は現在、長距離の大型トラックのドライバーをしておりまして、日常の生活においてトラックのキャビン内で過ごす割合が一番多く、以前より、そのキャビン内をWi-Fi化して

Amazon Prime Music

で、エンドレスで音楽を鳴らしたり、YouTubeのゆっくり解説をラジオ代わりにタレ流し再生をしていました。

 

 当時(2020年)は完全無制限のレンタルWi-FiがモバイルWi-Fi業界を席巻していましたが、「どんなときもWi-Fi」の通信障害を皮切りに完全無制限のレンタルWi-Fiがビジネスモデルとして破綻していることが露呈し始め、乱立していたレンタルWi-Fi業者は次々淘汰され、そんな最中に発表されたのが、

WiMAXの通信制限の緩和

でした。

 

(2)WiMAXの無制限化

 WiMAXは独自で進化を続け、最新の名称は「WiMAX+5G」という回線名となり、au回線の他、高速通信可能な5G回線をも掴める状態でしたが、2022年2月に

3日間15GBで、翌日速度制限

のルールが、一定の期間内に大量のデータ通信の利用があった場合、混雑する時間帯(午後6時から午前26時)に通信速度を制限する場合があるに変更されました。

 この変更は、事実上の速度制限撤廃と言え、僕も直ぐに飛びついて、カシモWiMAXさんと契約を結んだのでした。

 

(3)WiMAXのウィークポイントが露呈

 WiMAX回線は、

データ通信専用回線

ということで、基本的には音声通話はその使用用途として想定されていません。ただ、圏内であれば、Line通話など普通に通話は可能です。

 しかし、普通、そんなところに留まってデータ通信(オンラインでのパソコン作業)しないよね!という場所、例えば

山間部の高速道路

高速道路上のトンネル内 とか

はアンテナ整備が進んでおらず、

東海北陸自動車道の荘川以北

各高速道路のトンネル内

は殆ど

圏外状態

でした。

 以下の表は、東海北陸道のトンネル内の電波状況です。「飛騨河合PA」以北はトンネル内、外共に圏外状態が続き、山間部を抜けた、「五箇山PA」まで電波が回復することはありませんでした。

(2022/8の調査結果です)

 この様なWiMAX回線の弱点を補うべく、全国津々浦々をカバーできるdocomo 4G回線を利用し通信するカロッツェリア車載専用Wi-Fi「DCT-WR100D」の導入に踏み切るに至りました。

 

 つまり、カロッツェリア「DCT-WR100D」に期待したのは、

山間部の高速道路や高速道路のトンネル内での通信維持

その一点でした。

 当時は株取引にどっぷり沼っている時期で、狙った会社の「板」に目を光らせ続ける生活を送っており、

一瞬でも圏外状態すなわち取引停止状態

に陥るのが我慢ならなかったのです。

 因みに今現在は、何度も高騰や反落、暴落を経験し、自我は明らかに無我の境地に向かっています。(2024/3/28も本業のお給料を遥かに超える反落が起こりましたが、いたって穏やかですよ・・・ガクガク・・・ブルブル・・・)。

女神(バルゴ)のシャカ

彼は、もっとも神に近い男だ!(目指す境地です)。

画像引用先:アニメ「聖闘士星矢」35周年特設ページ

 

2 自動車編

 仕事のトラックの車内は、

移動中はカロッツェリア車載専用Wi-Fi「DCT-WR100D」

車中泊の際は、WiMAX回線(Galaxy 5G Mobile)

で運用してきましたが、「DCT-WR100D」使い心地は、

最高!!!とにかく途切れない!!!

に尽きます。

 再生するデバイスには、バッファリングという音楽や動画を再生しながら、少し未来もデータも先行取得する機能があり、同機能も手伝って

音楽、動画の再生が止まることは皆無

と言えます。

 また、WiMAX回線が苦戦した(全滅状態の)東海北陸道の岐阜と富山境の山間部でのdocomo 4G回線の実力を確認したところ飛騨トンネル内

「DCT-WR100D」のインジケーターランプが「圏外」を示す

になることがありました。しかし、その圏外状態は1分も続かず、再生中の動画は一切止まることはありませんでした。

 

 よって、「車載専用Wi-Fi」の看板に偽りなく、車内で使用する分には、性能的(カバーエリア&通信速度)にも、コスパ的(365日チャージなら、1,100円/月)にも

唯一無二Wi-Fiルーター

と断言できます。

 

 ただ、同ルーターは、移動中の車内での使用が基本となっており、停止中は救済的に

エンジンスタート後 30分間

停止後 1時間

のみ通信可能という仕様になっていることは忘れてはいけません。

 

 また、正直にお話しますと、2023年6月より

WiMAXを卒業 → 楽天モバイルの運用再開

と一部Wi-Fi環境を変えたのですが、この楽天モバイル「最強プラン」の登場後、「DCT-WR100D」の存在意義はほぼ無くなっています

 

ですから車内をWi-Fi化するに際し、「DCT-WR100D」にするか、楽天モバイルにするか、はたまた別の回線を選ぶかは、各々の性能差で選ぶのではなく、皆様方の(職業・家庭)環境に応じて選択するべきです。

 

 別に詳細記事を上梓しますが、シンプルにお話しすると、家族があり、自宅にもネット回線をすでに引かれている方は、車内をWi-Fi化する場合

DCT-WR100Dは非常に優秀である

と言えますが、僕の様に独りヤモメの駄目駄目人間は、

車内から、自宅から、外出先から、一切合切のネット接続

楽天モバイルで集約して賄う

が正解となります。

現在、楽天モバイルでは、契約者に対し最大14,000ポイントの大還元キャンペーンを実施中です!下の記事で詳しくご案内しております。

 

 

 

3 電車編

 自動車内での使用感は、「さすがはdocomo!とにかく繋がる!」という当たり前の結果でしたから、趣向を変えて都心や大都会にお住まいの電車通勤の方に向けた

「電車内での使用感」

をお届けします。

 電車通勤の際に、カロッツェリア車載専用Wi-Fi「DCT-WR100D」を持ち込めば、通勤時間にギガをきにすることなく動画や音楽、それに流行しつつあるオーディブルを楽しみ尽くせるのではとの考えから実際に電車に持ち込み検証してみました。

 

 同時に、「DCT-WR100D」は加速度センサーにて動きを感知している様ですが、

「DCT-WR100D」を手に持ってあちこち歩き回ったらどうなの???

という皆様が抱いているであろう素朴は疑問にもキッチリお答えします。

 

(1)DCT-WR100Dの基本仕様

 おさらいとなりますが、「DCT-WR100D」は車内専用Wi-Fiということで、利用シーンは、「移動中の車内」に限られますが、救済的に停まっていても

通電後の30分間

停止後の1時間

は通信可能な仕様となっています。

 そして、この移動中か停止中かの見極めは、「DCT-WR100D」本体に内蔵の加速度センサーにより検出している様です。これは、取り扱い説明書に車内での取り付け方法について、

進行方向に対し、縦向きに 等

と特に細かく記載があることからも明らかです。

取扱い説明書の画像

 

つまり、DCT-WR100Dを自動車以外の場所で利用する際の最大のポイントは、いかにDCT-WR100Dを

車で移動中と錯覚させるこができるか!!!

に尽きます。

 

 

(2)検証日時・場所

 2024年3月某日 岐阜駅から福井駅に向かう特急内にて検証しました。

(3)検証結果

ア 徒歩利用時

(案の定)カバンの中にDCT-WR100Dを入れて歩き回ったとしても車で移動とはみなされず、使用不可でした。

手の平に縦向きに載せて歩いたとしても、不可でした・・・。

 

イ 電車利用時

 Stop&goを繰り返す在来線、路面電車、バスなら使用可能

 乗り心地の良い特急車内では、加速度センサーが移動を感知せず使用不可

※ よって、おそらく新幹線の車内でも使用不可と思われます。素直に新幹線内のWi-Fiを利用しましょう(車両は限られていますがね)。

 

 

(4)事前準備

 DCT-WR100Dは、バッテリーレス仕様ですので、電源は別途モバイルバッテリーを準備する必要があります。

ア モバイルバッテリー

 ファミマで購入した単三電池4本にて給電するタイプを利用しました。

モバイルバッテリー USB電源ケーブル

イ USB電源ケーブル

DCT-WR100D本体を購入する際に同時購入していました。当時のDCT-WR100Dに同梱されていたシガーソケットからの給電コードが12V専用となっていたため、24Vのトラックで利用を想定して購入したものでした。

 この点につきましては、「基本編」で解説していますが、

24V対応のシガーソケットを間に挟むこと

で解決できますし、現在(2024/4)、DCT-WR100Dのホームページを確認すると給電コードは12V/24V対応になっているようです。

 

 以上の事情により、USB電源ケーブルは利用することはなかったのですが、こうして電車内で利用の際はモバイルバッテリーと接続する為に必要となります。

 

(5)検証状況&結果

ア 通電直後

 前項で説明したモバイルバッテリー&電源ケーブルで問題なく通電、起動。DCT-WR100Dのインジケーターランプは間もなく「」が点灯し利用可能となりました。

これは、通電直後30分間使用可能という状態です。

モバイルバッテリーで起動した状況の写真

 

イ 徒歩にて

 小物いれ(ポーチ?)の中にモバイルバッテリーを繋いだDCT-WR100Dを入れで、それを手提げカバンの中に入れて、岐阜駅構内で立ち読みしたり、ごはんを食べたりしましたが、通電から30分後、インジケーターランプは「緑」となり

ネットは繋がるも、Wi-Fi使用不可

となりました。

これは、通電直後30分間の救済措置が終了した状態です。

インジケーターランプ 「緑」 の状況

 

 

ウ 特急「しらさき」の列車内

 前項のとおり、徒歩にて構内を徘徊し使用するも「車移動」とみなされず、使用不可の状態のまま、特急「しらさぎ」に乗車しました。

 

 定刻になり特急が岐阜駅を出発しましたが、依然として使用不可状態・・・。

 

 仕方ないのでDCT-WR100Dをカバンの中のポーチから取り出し、窓際の桟(サン)に

(ご丁寧に縦方向に)設置してみましたが、

使用不可・・・

でした。

Wi-Fi使用不可状態の画像

 車やバス、在来線に比べ、出発、停車時の加速・減速が穏やかな特急では、加速度センサーが感知しきれていない状態でした。

 

 

エ 福井市内 路面電車「フクラム」にて

 福井駅から路面電車の「フクラム」に乗車し、座席に進行方向に向かって縦向きに設置したところ、程なく使用可能となりました。

使用可能状態の画像

 

オ 在来線

 福井駅から岐阜駅への復路は(ケチって)在来線を利用しましたが、窓際の桟に設置したところ、程なくして移動を感知し使用可能になりました。

使用可能状態の画像

 

カ バス車内

 岐阜駅からバスに乗車する際、すでに検証する気は失せて、カバンの内ポケットに無造作に入れていたのですが、それでも利用可能状態になっていました。

DCT-WR100Dをカバンに無造作に入れた状況

車やバスなら、ぶっちゃけ、どんな方向を向いていても加速度センサーは移動を感知しているようです。

 

 

 

 

(6)検証を終えての感想&総論

 DCT-WR100Dは、車載専用Wi-Fiということで、移動中の車内ならば際限無く利用できる点が最大のメリットであり、この最大のメリットを車以外の利用シーンで発揮させるには、

いかにDCT-WR100Dを車で移動中と錯覚させること

になります。そして、その為にはDCT-WR100Dを

進行方向に対し、正しく縦向きに置く

を心掛けましたが、利用できるかどうかは、実際には乗っている車両の乗り心地が大きく左右するようです。

 

 正しく設置したとしても加速・減速がマイルドな特急「しらさき」の列車内では、その加速・減速を感知しきれずに使用できず、反対にバスの中ならば、どんな方向でも移動を感知してくれました。

 

 以上の検証結果から、電車や列車でDCT-WR100Dを利用するには、

〇 大前提としてモバイルバッテリーが必要

〇 進行方向に向かって、正しく縦向きに設置する必要がある(バスを除く)

〇 正しく設置したとしても、列車、電車の乗り心地に左右される

という、諸々の好条件が重なった状態でしか利用出来ないことが分かりました。

 

元々、車載専用Wi-Fiなのですから、今回の検証結果は「致し方ない」と言ったところでしょうか。

しかし、DCT-WR100Dの名誉の為に改めて記載しておきますが、

車内で使うWi-Fi

としては、コスパ面、性能面共に素晴らしいデバイスであることに疑いの余地はありませんからね。

 

4 本日のまとめ

 カロッツェリアから発売されている車載専用Wi-Fi「DCT-WR100D」は、docomo4G回線を利用しているだけあり、

とにかく繋がり続けますし、動画視聴も難無くこなす回線速度

を誇ります。

 そして、その契約形態は月額基本利用料無しで、使いたい時に、その利用期間を選んでその都度ネット上で契約する方式ですから無駄がありません。

 毎日の車通勤の際に利用するならば、利用期間365日を選ぶことにより

月額1,100円

でdocomo4G回線を

速度無制限

容量無制限

で享受できるようになるのは、本当にコスパに優れ素晴らしいと言えます(但し、本体代、UIMカード代は別論となります。詳しくは「基本編」を参照)。

 

 

 

 個人的には、ヘビーユーザーならば現在(2024/4)巷で流行しているチャージ式のモバイルWi-Fiよりも断然ハイコストパフォーマンスであると考えます。

 

 但し、やはり「車載専用」を謳っているだけあり、電車内での利用に関しては色々な制約(要モバイルバッテリー、正しい置き方、乗り心地)を受けることになり、

非常に難アリ

と言わざるを得ませんでした。

 

 

 こうして、ありのまま、良い点もイマイチの点も述べてまいりましたが、これでは購買意欲は高まりませんよね~。

 

しかし、発売当時は品切れ続出の人気商品でああり、

Car Goods of The Year 2020 等

各種の賞を受賞した人気ガジェットです。

 家庭のお持ちの方で、自宅には光回線等でネット環境も構築済で、これ以上基本利用料のかかる回線(例えば「楽天モバイル」や「WiMAX+5G」)を契約したくない。でも、毎日の車通勤の時間を楽しく、有意義なものにしたいとお考えの方には

ズバリと刺さるガジェット

であることに間違いはありません。

 

当記事がご購入の判断の助けになれば幸いです。

 

最後までご覧いただき有難う御座いました。

 

 

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