はじめに
パイオニアのカー用品ブランド「カロッツェリア」から発表された新作カーナビ(2023年春)のコンセプトは、ズバリ
オンライン化
に注力していることがみてとれます。
当ブログでも車内のWi-Fi化を常々推奨しておりましたので、こういった流れは歓迎すべきことなのですが、現在サイバーナビの購入を検討されている方に3点お伝えしておきたいことがありますので、今回記事にいたしました。
※ 僕自身は、カロッツェリアナビの中のスタンダードモデル「楽ナビ」を自家用車にて利用中の者です。
1 購入する前に理解しておきたい留意点
(1)車内のWi-Fi化の実態(費用)
カロッツェリアのホームページを見ると、
サイバーナビでWi-Fiスポットに対応
とあります。
つまり、サイバーナビを導入すると、車内にWi-Fiスポット(アクセスポイント)が形成され、お手持ちのスマホ、タブレットがネットに繋がるというものですが、これは
ナビ自体が通信する訳ではありません
ネットの接続は、同梱される
ネットワークステック
が担当することになります。
このネットワークステックが、言わばモバイルルーターの役目を担いネットとサイバーナビが繋がり、その結果ナビ自身がアクセスポイントとして機能するという仕組みです。
ネットワークステックが使用する回線は、ドコモの4G(LTE)回線でカバーエリアは問題無し。むしろ国内最強と言っていいでしょう。それに、4G回線と言えども回線速度的には普段使い(動画視聴等)には全く支障はありません。
発表されたナビには、「同梱モデル」と「対応モデル」に分かれており、「同梱モデル」には、
ネットワークステック
と
1年間の無償使用権
が付いています。文字通り1年間は日本の津々浦々をカバーするドコモ4G回線が使い放題(データ使用量上限なし)ですが、当然その後は有料となります。ずっーと無料で使いたい放題なんてウマい話はないですからね。
因みに1年経過後は、1年、30日、1日の期間を選んで、その都度「docomo In Car Connect」と契約する必要がります。そして、これらプラン料金は
356日プラン | 13,200円 (税込み) |
30日プラン | 1,650円 (税込み) |
1日プラン | 550円 (税込み) |
となります。
携帯と違い、基本料金はありませんので使わなければ一切料金はかかりません。事務手数料も設定されていません。
つまり、ネットワークステック同梱モデルには、最初から365日プラン付で販売されているという訳です。
さて、このネットワークステックとは、形は変われどその実体は以前より同じくカロッツェリアブランドで発売されている
車載用Wi-FiルーターDCT-WR100D
と同等品です。一時品切れ続出の超人気商品でしたよね!!!カーグッズ大賞も受賞していました。
画像引用先:カロッツェリアホームページ
当然後発商品ですので、多少の性能UPは図られていると思われますが、主な仕様は変更ありません。つまり、厄介な仕様も健在という訳で、以下がそ仕様の説明です。
(2)ネットワークステックの使用制限
カロッツェリアのホームページにも記載されていますが、ネットワークスティックは車載専用のWi-Fiルーターとのことですが、基本的には
移動中の車内での使用
が前提となっています。なので、走行中は際限なく(無制限に)通信できますが、動き出す前、停止した状態では救済(おまけ)的に
エンジンスタート後の30分間
停止後の1時間
のみ通信できる仕様になっている点に注意する必要があります。
※ DCT-WR100D(ネットワークステックも)はバッテリーを搭載していませんので、車のエンジンを停止し、アクセサリー電源を落としてしまえば、その瞬間から使用することが出来なくなります。
なので、車中泊時にネットを愉しみたいとお考えの方は注意が必要です。車中泊の現場がいつもアイドリング可能とも限りませんし、なにより停止後1時間で通信不可となってしまいます。
(3)内部のUIMカードの有効期限
ネットワークステック本体の中には、UIMカードが予めセットされています。これは携帯電話におけるSIMカードと同じで役割で通信には必須です。
そしてこのUIMカードには一定の有効期限が設定されており、その有効期限を越えて使用することは出来ず、続けてネットワークステックを使い続ける為には新たにUIMカードを準備(購入)する必要があります。
それぞれの有効期限については
サイバーナビに同梱されるネットワークステックのUIMカードの有効期限は、3年間
車載用Wi-Fiルーター DCT-WR100D のUIMカードの有効期限は、2年間
となっており、料金は
ネットワークステック用UIMカード UIM-1 | 13,200円 税込み |
DCT-WR100D 用UIMカード UIM-100 | 5,500円 税込み |
です。 つまり3年ごと若しくは2年ごとに上記の料金が別途必要になることも留意する必要があるわけです。
これらのUIMカードの購入は「Map Fanオンラインストア」から購入することになります。
※ 有効期限の起算日は初めて通電した日を含む月が初月となります。通電し通信が始まると自動的にUIMにその情報が書き込まれるようです。
※ 「docomo in car connect」の契約期間とは別の概念になります。
このあたりのネガティブな部類の情報についてはホームページの深い階層にサラリと触れられているだけですので注意が必要です。
本日のまとめ
自動車社会の未来は電気自動車(若しくは水素エンジン自動車)に置き換わり、同時に自動運転化へ進んでいます。そして自動車に限らず、家の中のあらゆる家電も、世の中のあらゆるモノがネットで繋がるの(IoT化)が未来予想図と言えます。
そして自動車業界におけるIoT化の手始めの一手が
常時ネット接続型のナビゲーションの登場
であり、今後はますます車内のWi-Fi環境は充実していくことでしょう。
やがて、車も24時間、常時ネットに繋がりっぱなしが常識になるでしょうが、今はまだまだ自動車IoT化の黎明期(初期段階)と言え、「停止中の使用制限」という
中途半端な仕様
も存在しています。
現状は、ネット環境のインフラ整備がまだまだ進んでおらず、低価格でオールタイム開放(接続)という訳にはいかない様で、これは致し方無いところです。
この辺りの事情も加味した上で、常時ネット接続型のナビの導入を検討する必要があるのではないでしょうか。
車内のWi-Fi化推進派の僕からすれば、最強プランを発表した「楽天モバイル」なんて素敵な選択だと思うんですよね~。
愛読感謝
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